白血球が多いのはストレスのせい?10,000~12,000など数値が高い原因とは
私たちの体内の血液の量は、一般成人の場合4~5リットル、体重のおよそ7~8%を占めるといわれています。
血液の成分は、水やタンパク質からなる“血漿(けっしょう)”、酸素の運搬をおこなう“赤血球”、ウイルスや異物と闘う“白血球”、止血の働きをする“血小板”から成り立っており、各成分は体内をめぐりながら組織へ必要なものを届けたり、健康を保つ働きを担っているのです。
それぞれの成分には正常値が定められており、中でも白血球の数値は体内の異変を知らせる重要な役割をもっています。
では、白血球の数値が高い場合、どのようなことが考えられるのでしょうか。血液検査の数値が10,000~12,000の場合など気になっている方も多いようですので、ストレスとの関係性などについても詳しく調べてみました。
白血球の数値や正常値は?
白血球の数値とは、血液1μl(マイクロリットル)の中にどのくらいの白血球があるのかを調べることにより判明します。
成人の場合、1μl中3500~9800個が正常値だといわれており、これが10,000個以上だと高値、1,500個以下だと低値というのが一般的な基準です。
しかし、白血球の数値には個人差があります。基準値外だからといって必ずしも異常があるというわけではありません。
計測した時間や持病などの有無、喫煙習慣、妊娠、または住んでいる地域によっても変わるといわれていますので、異常か否かの診断は自分で行わず、必ず医師の診断に従ってください。
白血球が多くなる原因はストレスのせい?
体内にウイルス等が侵入してきた時、血液中の白血球は直ちに反応し、その相手と闘う準備を始めます。相手が何者なのかを迅速に調べあげ、いまの数値のままでは負けてしまうと判断した場合には自分達で数値を上げていく、という優れた能力をもっているのです。
いわば“白血球の数値が多い=相手のウイルスが強い”というふうに考えられます。
しかし、時に白血球はウイルス等が侵入してきていなくても数値を上げる場合があるようです。
その原因のひとつとしてあげられるのがストレスです。
ストレスがたまると自律神経が乱れ、その結果、白血球の数値が一時的に上昇するといわれています。しかし継続して強いストレスがかかると、今度は白血球の数値は減少傾向になるともいわれています。
つまり一時的なストレスの場合には白血球の数値は高値になり、そのストレスが一定期間続くと白血球の数値は低値になる、ということです。
どちらにせよストレスは身体にとってよいものではありません。ストレスの原因となるものを改善し、ストレスを減らすことを心掛けましょう。
ストレス以外にも考えられること
また、白血球の数値が高値を示すと、体内に何かしらの異常がある可能性が高いのは事実です。
しかし、検査前日や当日のストレス、喫煙、妊娠、激しい運動などにより一時的に数値が高くなることもありますし、妊娠期間は10,000値を超えることも珍しくありません。
数値が高いのは一時的なのか、継続しているのか、そのあたりが判断のカギを握っていますので、一度の血液検査で診断するのは難しいでしょう。
数値に異常がある場合は白血球以外の成分数値なども関係してきます。白血球の数値だけでとらわれることなく全体的な数値を見てみることが大事です。ですが、やはり正しい判断は医者にしてもらうのがよいでしょう。
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白血球が多い場合に考えられる病気
継続して白血球の数値が高い場合、以下の疾病が考えられます。
・ウイルスによる感染症(風邪等)
・アレルギー疾患
・結核
・心筋梗塞
・尿毒症
・悪性腫瘍
・骨髄性白血病
日が経つにつれて回復するものから手術などを伴うものなど、様々な対処が考えられます。自己診断するのではなく、必ず医師に診断してもらい、適切な処置を行うことが大切です。